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藤原秀郷主要5氏と家紋の研究-家紋200選-1/10

史料1

「家紋200選」

「氏と家紋の経緯」
藤原秀郷主要5氏との家紋を中心として、血縁関係等を理解する上で、この「家紋200選」の事を検証し、考察する必要がある。このレポート全体は青木氏外の氏でも関係する内容となる。
そこで、先ずその意味からも次の内容から入る。

平安時代から明治初期までに約8000といわれる家紋類の中で隆盛を極めた氏の家紋である。
主に江戸中期までを主体としている家紋類である。
氏の家紋的扱いは、当初、「奈良時代」から始まる。
その目的は先ず「瑞祥文様」として使われ、式服や幔幕等の単純な装飾の「文様」して使われていた。
次ぎに、それが進み奈良時代末期では、律令の法体系化が起こり「八色の姓制」や「冠位制度」等が定められるに連れて、極めて限られた皇族賜姓青木氏などの一部の高位の身分や家柄の「ステイタス文様」として使用が許される様に成って行った。
この「ステイタス文様」は、天皇などから勲功や賜姓をうけた皇族が使うもので、誰でもが使用できる習慣ではなかった。

それが「平安初期」に入り、律令制度が整い、それを実行する皇親政治の天皇と云う権威から「賜物」を受ける事で、天皇家や皇族や公家や高官の「象徴紋」として使われるように成った。
依然として、皇族、公家、などの特定の身分の「40程度の氏」に対して特別の部分(源氏車等諸道具)などの「判別使用の目的」の為に許されていた。
依然、自由に使える慣習ではなかったし、一般の者もその必要性は生活習慣の中には無かったものである。

しかし、それが平安中期ごろ皇親政治で「氏家制度」と「律令体制」が完成するに従い、法順が整うにつれて次第に身分を表す「権威紋」と化して来た。
この頃、勲功に対して賜姓が多く発せられる等して、権勢のある者はそれを受けようとしたが、「八色の姓」制度や冠位制度等もありながら、遂には、皇族公家のみならず大豪族等も勝手に氏を名乗るようになり始めた。
その氏発祥に対して朝廷は危惧を感じて特定の使用を禁じる嵯峨期の禁令の詔を発する程になった。
「判別使用の目的」から徐々に勢力を現す「権威の標」として進み「家紋」の様相を呈するように成り「80程度の氏」が使用した。
しかし、「瑞祥文様」-「ステイタス文様」-「権威の標」とこの状況は進み、平安末期には武士の台頭勢力により、その軍団の武力による「力の象徴」として「氏の標紋」として使用されるように成った。
しかし、まだこの段階では「200程度」の限られた身分や軍団のものであり、源氏一門、藤原氏一門等の武力集団等の氏で家紋であったし、普通の家臣の上級武士はおろか庶民のものではなかった。

この経緯が、鎌倉期に入り、完全に武士の時代となり、地頭、御家人制度が始まり、武士は家紋の持つ統一された軍団に帰属して、個別の氏の家紋では未だ充分になかったが、「家紋化」が起こり始めた時期でもあった。
挙って、その軍団長の主な公家や上級武士などが使用するよう成り、急激に「800程度」と膨れ上がる事になった。
しかし、ここで必然的に膨張した氏の勢力争いの戦いが激しく起こり、軍団の破壊が起こり、個別化し夫々の小個別軍団化して軍団の印として家紋を持つ様に成った。

まとめると、この間の経緯は次ぎの様に変化した。
この間、大化改新の国体上の歴史期間は、約550年程度である。
「瑞祥文様」(1:天皇家)-「ステイタス文様」(10:皇族)-「象徴紋」(40:公家:身分)-「権威の標」(80:皇族と賜姓族:政治)-「力の象徴:標紋」(200:侍:武力)-「家紋化」(800:武士:氏家)-*

室町初期から始まった下級武士団の「下克上]で傀儡勢力の「打ちこわし」や、「戦国時代」での「氏の生き残り」の殺戮戦が繰り返される状況となった。
益々細分化の軍団化が起こり家紋は増加する様に見えたが、細分化は当然死滅する憂き目もあり、むしろ、この傾向が逆に起こった為に家紋の持ち主が変化して、家紋は細分化はしたが減少したのである。
つまり、新しい家紋を持つ軍団(氏の集合体)の再編成化が起こったのである。
逆に、「象徴と権威と武力」を示す家紋を持つ旧大軍団は分裂し衰退した。
「氏と家紋(標紋)」のこれ等の反動と変化は、長期間の戦いに突入し、再び、氏は激減し「400程度以下」に戻ったのである。この時は、まだ上級武士階級の「権威紋」であった。

室町末期では氏や家紋の持たない庶民の「立身出世」が起こり、武士から転進した商人や技能者等の庶民に於いても室町文化の影響を受けて、この時期には多くの転進武士の大豪商が増えた。
それらが商標として、又一部では「家紋的な標」として持つ様に成った。
それら2つの動きがまた何の制限もなく自ら氏を起し、その「判別と権威」を誇示する行為と出て、「家紋」はもとより軍事「旗印」としての「判別標」的なものとして用いられる様にも成った。
「判別と力と権威」(旗印、判別標:「家紋」)の幾つかの家紋と氏を持つ小軍団が組織化されて、再び大きい軍団の下に集約されて行った。

次第に戦いは安土桃山に入り終結期へと進み、氏は再び爆発的に増えて、何時しか「旗印」から色々な意味合いを持ち、未だ限定的であるが、本格的「家紋」的扱いの方えと重点へと移って行った。
これで激減した「家紋や氏」は再び「800から1000程度」にも成った。
この頃より家紋類が「族を表す手段」として意味を持ち、「下克上」「戦国時代」などで衰退した「象徴と権威」の「過去の氏」を引き出して、「家柄身分」の意味合いも持たして、名乗りだし誇示する様に成った。

そして、安定期に入った江戸時代初期には、各大名の家臣等や下級武士を含む旗本等が挙って自前の家紋を持つ様に成り、本格的な家紋として「2000程度」と爆発的に急激に膨れ上がった。
家紋は再び、新しい時代の「家柄、身分、族の証」として、又、出世の具としても必要性を増した。
この時点では、江戸初期前から中期以降は、下級武士の家紋のみならず、武士が商人に成ったり、郷氏、郷士、豪農に転進する事が頻繁に起こった事から、国民のかなりの階級まで「家紋」は広がりを示した。
むしろ、家紋を持たない者は立身出世のみならず、異端児扱いの風潮も起こっていたのである。
意味は大してないが、もつ事に意味があるという風潮が広まり、この傾向は更に明治維新に持ち越されて、明治3年と8年の「苗字令」、「督促令」に基づき、全ての国民は苗字をもつ事を「義務」付けられた。
この時の風潮に伴ない組織化、統制と目的のない自由な氏と家紋も平行して増えた。
この時点では最終「7000から8000」とも言われる程と成った。
しかし、この時からその氏や家紋は全く意味を持たなく成り始めたのである。
以上が家紋から考察した「氏の経緯」である。

「家紋・氏の経緯」

まとめると、この間(1240年)の経緯は次ぎの様に成る。
(家紋・氏数:種:目的:期)

1・「瑞祥文様」 (1:天皇家:単純文様:奈良期)
2-「ステイタス文様」 (10:皇族:真人朝臣姓:奈良期末期)
3-「象徴紋」 (40:公家:身分冠位:平安初期)
4-「権威の標」 (80:皇族と賜姓族:政治:平安中期)
5-「力の象徴(標紋)」 (200:侍:武力:平安末期)
6-「家紋化」 (800:武士:氏家:鎌倉期)
7-「判別と力と権威」 (400:武士と商人:旗印・商標:室町期)
8-「限定家紋」 (1000:中級武士と商人:家標:桃山期)
9-「本格家紋」 (2000:下級武士と豪農:身分出世の具:江戸期)
10-「紋」 (8000:国民:無意味:明治期)
11-「*} (2000:*:*:平成期)

現在は、氏は維持しているが、近代化と人口の低下や核家族化が急激に進み、個別の氏や家紋の必要性は失われて、意味を持たなく成り、意識の中に忘れ去られて「2000程度以下」に戻っているのではないかと考えられる。
しかし、これでも明治初期の人口(4000万程度)からすると、0.02%程度になる。
つまり、一つの氏では平均5000人の集団となる。家紋も同等と考えると、大した集団ではないと考えられるが、江戸初期では、更に数字外の事であっただろう。
それだけに明治初期頃に作られたこの「家紋200選」の持つ意味は格別である。

この家紋200選の選別条件は次ぎ様な事に成る。
選別条件を調べると、家柄などに拘らず、先ず、根底に、”隆盛し子孫を大きく残した氏の家紋”の条件が観える。
次ぎに、象徴的な歴史を残した氏の象徴紋、時の政治を主導した権威紋の条件が出て来る。
象徴や権威に関わらず、時代に一生風靡し名を遺した職能紋も条件として出て来る。
分家の家紋が選択されているのに、本家紋がない、この家紋があるのならこの家紋もある筈だ、この家紋が何故選択されている等の疑問が湧くが、調べてみると、良く「歴史」と「子孫」を遺した事が検証されて納得できる事が観察される。
江戸期と明治初期前は封建社会の最低の仕組みは遺されている時の調べであるから、現在から観ると「疑問」と観えるが理解が出来る。
まあ、8000に対して200(2.5%)であるので、統計的には多少のバイアス(10)は認められる事で頷ける。
分家、家紋があり本家家紋がなければ足して理解してもその信頼度は変化しない事に成る。

歴史を研究する場合には色々な判断に使えるので、この「家紋200選」はその様に理解して利用されたい。

家紋200選(順不同:数字は分類)
1 笹竜胆、丸に笹竜胆、石川竜胆、竜胆車
2 下がり藤、丸に下がり藤、上がり藤、丸に上がり藤、加藤藤、軸付き藤輪
3 桔梗、丸に桔梗、中陰桔梗
4 抱き角、丸に抱き角
5 武田菱(四つ割り菱)
6 橘、丸に橘、丸に三つ足橘、井筒に橘、隅切り角に橘
7 丸に花菱、丸に剣花菱、中陰花菱、丸に三つ割り花菱、四つ花菱、七宝花菱
8 丸に三階菱(三階菱)
9 唐花、中輪に唐花
10 片喰、丸に片喰、剣片喰、丸に剣片喰、四つ片喰、丸に四方剣片喰
11 丸に一つ引き、丸に二つ引き、丸に三つ引き、丸に縦三つ引き
12 木瓜、丸に木瓜、陰木瓜、糸輪に陰木瓜、四方木瓜、丸に四方木瓜、立ち木瓜、剣木瓜、庵木瓜
13 丸に州浜、(州浜)
14 揚羽蝶、丸に揚羽蝶、浮線蝶、向かい蝶
15 立ち沢瀉、向こう花沢瀉、丸に立ち沢瀉、沢瀉に水、抱き沢瀉、中輪に抱き沢瀉、(沢瀉)
16 抱き茗荷、丸に抱き茗荷
17 三つ柏、丸に三つ柏、丸に変わり三つ柏、丸に牧野柏、蔓柏、丸に剣三つ柏、丸に一枚柏、丸に並び柏、違い柏、抱き柏、丸に抱き柏、中川柏、三つ追い重ね柏、丸に尻合わせ三つ柏、丸に尻合わせ鬼柏
18 五三の桐、丸に五三の桐
19 鶴の丸、舞鶴、丸に鶴の丸、噛合い向かい鶴、向かい鶴
20 丸に三つ葵、(立ち葵)、丸に変わり花立ち葵
21 蔦、(丸に蔦)、中陰蔦、石持ち地抜き大割蔦
22 木瓜(丸に木瓜)、織田瓜、唐五瓜唐花、五瓜に桔梗、五瓜に丸に三つ引き、五瓜に四つ目、五瓜に立ち沢瀉
23 丸に違い鷹の羽、丸に右重ね違い鷹の羽、中輪に陰違い鷹の羽、阿倍鷹の羽、隅切り違い鷹の羽、丸に並び鷹の羽、亀甲に違い鷹の羽、
24 八つ鷹の羽車
25 梅の花、梅鉢、丸に梅鉢、星梅鉢、陰陽裏梅、剣梅鉢、中陰八重向こう梅
26 丸に雁金、(雁金)、丸に結び雁金、丸に二つ雁金、増山雁金
27 松皮菱、丸に松皮菱、三つ松皮菱、五つ松皮菱
28 丸に三つ星、渡辺星、丸に渡辺星、七つ星、丸に七つ星、九曜、丸に九曜
29 左二つ巴、右二つ巴、左三つ巴、丸に左三つ巴、尾長巴、左金輪巴、右金輪巴
30 丸に違い丁子、左二つ丁子巴、右二つ丁子巴、右に三つ丁子巴、丸に右三つ丁子巴
31 平四つ目、新四つ目、丸に隅立て四つ目、丸に平4つ目、十六目
32 中輪に三つ銀杏、向かい銀杏
33 丸に5本骨扇、丸に日の丸扇、三つ反り扇、丸に並び扇、中輪に地紙、檜扇
34 丸に九枚笹(根笹)、丸に根笹、丸に陰若根笹、仙台笹
35 竹輪笹に向かい雀、丸に竹向かい雀
36 丸に三つ鱗
37 櫛松、丸に左三階松、丸に荒枝付き三階松
38 亀甲花菱、亀甲剣片喰、三つ盛り亀甲に花菱、持ち合い三つ盛亀甲に花角
39 丸に立ち梶の葉
40 月に星
41 八つ鶴車
42 撫子、丸に撫子
43 唐団扇
44 陰源氏車
45 角田
46 並び矢、丸2違い矢
47 桜、丸に桜、三つ割り桜
48 半菊一の手、菊水、菊菱
49 丸に抱き花杏葉、別所鼻杏葉
50 左廻り一つ稲の丸、包み抱き稲、抱き稲、丸に抱き稲
51 丸に角立て井筒、丸に井筒、組井筒
52 石車
53 角立て稲妻
54 丸に輪違い、三つ輪違い
55 蛇の目
56 丸算木
57 丸に並び枡
58 細輪に三つ頭合わせ蛤
59 糸輪に向かい鳩
60 丸に笠
以上「家紋200選」である。

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